本記事では
パワハラ上司に仕返しをする方法はあるの?
パワハラ上司に仕返しをするメリットとデメリットを教えて欲しい
パワハラ上司に仕返しをする時に気を付けないといけないことはあるの?
といった疑問にお答えします。
前提として
まずは社内や組織内でパワハラ上司に仕返しをする方法を考えること
を踏まえた上で進めて行きます。
パワハラ上司に仕返しをする方法
鼻に正拳づきをし…
髪の毛をつかんで膝蹴りでアバラを折り…
足払いで倒してアバラと腹をけりこんで…
馬乗りになり顔面をボコボコに殴ってやる…
これをやるとスッキリします。
が!
立派な犯罪行為です。
パワハラ上司から被害届を出されると、逮捕起訴されます。
さらに民事で告訴されれば最悪
実刑+損害賠償
になります。
さらにさらに
そういう場合はそのパワハラ上司が後遺症を訴えることが予想されます。
パワハラ上司が死ぬまであなたが面倒を見なければなりません。
だから上記のようなパワハラ上司への仕返しは絶対にNGです。
あなたの気持ちは大変よく分かります。
ボクも過去にある上司からパワハラを受けていた時はアレコレ考えました。
どうやってあの憎たらしいパワハラ上司を仕返ししてやろうか…
暴力はダメなのでせめてパワハラ上司本人の目の前で寸止めの突きか回し蹴りをして
「オレが会社辞めたら、オマエがどうなっても知らねーぞ!!」
の脅し文句を入れてやろうか…
会社のロッカーなどの備品を叩いてパワハラ上司をビビらせるのも一つの手かな…
でも「器物破損」の犯罪行為になるのかもしれないしヤバイかな…
なんて。
でも結局どれも自分が不利になるばかりなんです。
パワハラ上司相手に自分の一生を棒に振るなんていいはずないんです。
じゃあどうしたらいいの?
パワハラ上司の証拠を集める
パワハラ上司の暴言をボイスレコーダーで録音する【あくまで資料として】
胸ポケットにボイスレコーダーを忍ばせておき、パワハラ上司からの攻撃があればすぐに作動できるようにしておきます。
正確な音声を録音するために感度の良いボイスレコーダーを選んでください。
ペン型、時計型等もありますので相手に悟られないタイプをオススメします。
ただし、自宅でのトレーニングが必要です。
パワハラ上司に悟られずにどうやって作動ボタンを押すか
パワハラ上司から攻撃された時に冷静になって作動ボタンを押せるか
パワハラ上司からの暴言を録音中に自分が不利にならない受け答えができるか
これを常に練習してください。
ただし仮に裁判になれば、ほとんど書面で判断します。
ダラダラ録音を聞かせても印象には残りません。
録音はあくまでも補助的なもの(証拠)として何度かしても良いと思いますが、それを文字に起こす必要もないと思います。
パワハラ上司の暴言を記録を残す【これがベスト】
記録がベストです。
日時
された(言われた)こと
を整理してください。
その都度その場で時間と日付と内容を忘れないように、できる限り口調をリアルに再現したメモをしておき、家に帰ったあとPCで打つことです。
後で色々と加工しやすいです。
メモは捨てず必ずとっておいてください。
できれば時系列でノート等に貼っておくといいです。
目撃者がいればその人の名前、誰かに相談した時はそれも記載しておきます。
パワハラ上司は平気で嘘を言ってきますので、その時に嘘だとわかるような証拠や、証言してくれる人が必要です。
感情的に記載せずに、何を言われたか、されたかという
「事実」のみ
をまとめることが大切です。
感情的な文章は、判断する側の心証を悪くしてデメリットになります。
第3者に分かりやすく、説明しやすい証拠を記録してください。
パワハラ上司からの被害を会社に報告する
まずはパワハラ上司の更に上の上司に事実を伝えてください。
ただし上司を選ぶ時に注意点があります。
たとえあなたが仕事上で信頼できる上司であっても
事なかれ主義上司
には絶対に相談しないことです。
ボクはこれで出鼻をくじかれたことがあります。
温和な上司でしたので
この上司なら…
と思い相談を持ちかけ、まとめた記録を見せたところ
「そんなふうには見えないけど…もう少し冷静になったらどうだ」
と暗に流されました。
ですから
パワハラ上司の暴言を記録している期間に
上司の品定め
をしてください。
面倒見のいい上司
に相談することが鉄則です。
それでもうまくいかなかったら…
会社のコンプライアンス・ハラスメント担当窓口へ相談する
パワハラは、法律で明確に禁止・規制されているわけではありませんが、精神疾患・過労死・不祥事の原因となって問題を放っておくと企業側のデメリットとなります。
そういった理由から、企業内にコンプライアンス・ハラスメント相談窓口を設けている組織がほとんどです。
もちろん相談は匿名でもOKです。
ただし自分の身を明かして相談する方が、時間はかかりません。
それでもダメなら…
会社にパワハラ上司の改善要求を書面で送る
証拠として残しておくためにコピーを取っって、普通郵便ではなく内容証明郵便や特定記録郵便で送付してください。
そうしないと会社側から
受け取っていない
と主張される可能性があります。
各都道府県にある労働局あるいは労働基準監督署に相談する
色々なサイトで労働局や労働基準監督署への相談が紹介されていますが
ここは簡単に言うと
雇い主側が労働基準法を破っているかいないか
を教えててくれるところです。
雇入れのときの労働条件の明示
1日の労働の開始時刻と終了時刻
会社が、その法律の上限を超えて働かせてもいいさらに上限の労働時間と手続き
会社が与えなければいけない休日数
会社が与えなければいけない休憩時間…
などをあなたに伝えられるだけです。
労働基準監督署は「労働基準法」に直接違反している労働問題のみ、相談を受け付けています。
パワハラで耐えられないから何とかしてくれ
という「労働基準法」を直接違反していない問題については、労働基準監督署に相談しても
対応してもらえません。
労働基準法に直接違反していない
パワハラ問題
は、労働基準監督署内にある「総合労働相談コーナー」で相談することができます。
弁護士に相談する
パワハラ上司の問題を弁護士に相談した場合、会社との代理交渉や労働審判、裁判などで解決する場合の費用や期間について教えてもらえます。
それと、会社やパワハラ上司に対して行動を起こした後の報復や感情的しこりなども考慮した現実的な助言を受けることもできます。
弁護士会が運営する法律相談センターの利用もおすすめです。
無料での相談が可能な場合もありますので、各都道府県の弁護会ホームページを確認してください。
退職・転職の足場作りをしておく
これが一番かしこい対応だと思います。
というのも
闘う時の疲労感が半端ないから
です。
上司への相談
コンプライアンス窓口への報告
社内での聞き取り調査
当事者間での話し合い
およそボクの場合は4カ月かかりました。
その間ストレスから失声・社交性不安障害・対人恐怖症・うつを同時に発症しました。
それくらいメンタルバランスが壊れてしまいます。
もしそういう事態を避けたいと考えるのなら
ささっと転職を考えるのが一番いい
です。
パワハラ上司を仕返しするメリット
パワハラ上司を仕返しするメリットは
あなたの気が少しは晴れる可能性がある
ということだけです。
あなたが社内で行動したことが、将来的に職場環境の改善につながる可能性はありますが、それを期待して長々と耐えることができるでしょうか?
あなたの気持ちは分かります。
正義感が強く自分の意見を持ち、主張出来る素晴らしい人だと思います。
でも社会では
「出る杭は打たれる」
「正直者は馬鹿を見る」
「長いものには巻かれろ」
「寄る波には勝てない」
というのが現実です。
あなたの意見や思いが正論だからこそ、そのパワハラ上司に仕返してやりたい気持ちになるのです。
あなたのように【スジ】を通さない並の人間達はどうしていましたか?
周りを見渡してあなたと同じ様に考えていても、実際にパワハラ上司への仕返しを表明した人はいなかったかもしれません。
それはなぜか?
みんな意外と気が小さく臆病。
会社を敵に回してメリットがないと考えた。
本当は、パワハラ上司に仕返しをすることで、気が晴れるとしても、その後どんな仕打ちが待っているかも分からない…
ならば、わざわざリスクを冒す必要性も無いし、冒険は出来ない…
そんな理由です。
パワハラ上司を仕返しするデメリット
パワハラ上司を訴えるデメリットは
コレだ
というのがはっきりありません。
会社や組織がどんな形であなたにプレッシャーをかけてくるか分からないからです。
ボクの場合は
昇任が7年間ストップ
組織内の不祥事一覧が社内で公開されてそのリストに掲載された
ボクの噂がずっとすっと続いた
こんな感じです。
まあ、かなりの打撃を受けました。
なにが一番つらかったって
そういう人間だと周囲から見られて噂される
ことでした。
ボクは弁護士に相談したのですが
「正当な理由で正規のルートを使い、パワハラを訴えたとしても、会社内のブラックリストにあなたの名前が記載される可能性があります。
会社や企業というのはそういうものです。
経営者やリーダーにとって足かせとなる会社員や職員は自ずと中枢部から遠ざけられます。
ただしその訴えを機に明らさまに、不必要な部署異動を強要をしたり、労働環境を低下させたりすると、それは企業にとって問題となるので当事者に分からないようにグレーゾーンを攻めてきます。」
と言われました。
だからそういうことを納得できない人にとっては、はっきり言って
デメリットしかありません。
あなたのプライドや正義感が許さないかもしれません
でもそれはぐっとこらえて
今はパワハラ上司から一刻も早く逃げることを考えるのがベストです。
まとめ
パワハラ上司にやむ負えなく仕返しする場合は
パワハラ上司からの被害を会社に報告する
会社のコンプライアンス・ハラスメント担当窓口へ相談する
会社にパワハラ上司の改善要求を書面で送る
弁護士に相談する
退職・転職の足場作りをしておく
以上の流れで行って下さい。
あなたがパワハラ上司と闘う場合はそれなりの覚悟を持ってデメリットに屈することなく腹をくくって挑んでください。
デメリットに少しでも納得でいない状況ならば、さっさと会社から立ち去りましょう。
逃げるが勝ち
これを忘れないでくださいね。